千年愛


「レオさん、納豆嫌いなの?」




「納豆はね…。」




「ふ〜ん、美味しいのに。それだったら

舞がもらっていい?」






すると蓉子さんが「舞ちゃん、ダメよ!

お客さまなんだからね!」と

軽くたしなめると、今度はおばさんが

「ええって!なあ、舞ちゃん…頂きー。

だって舞ちゃんがこんなに楽しそうに

しとんの、初めてだがね。」と

舞ちゃんを後押しする。






蓉子さんは僕の方をちらっと見て、

小声で「ごめんなさい。」と…謝っていた。





これが本当の家族だったら…と

願っている自分がいた。





< 155 / 276 >

この作品をシェア

pagetop