千年愛
翌朝、朝食を済まし俺は9:14の列車で
岐阜へと出かけた。
当然、舞ちゃんには内緒で、
俺と舞ちゃんの結婚指輪を買いに行く。
そのことを知らない舞ちゃんは、
いつの間にか俺がいなくなったのに
気付くと血相を変えておばさんに
食ってかかったらしい。
「おばさんねえ
レオさんがいないんだけど…
どうして」
「ん…いねえんか…
二階の部屋と違うんかい」
「ううん見たもん
二階もトイレも裏庭も…
全部探したもん
なんで
ねえおばさん
なんで
やっぱり…
アタシのこと…嫌いになったんだ
ねえそうなの」
あまりの豹変ぶりに
蓉子さんも驚いたらしい。
病気がそうさせているのだと
いうことらしい。