千年愛


その日は昼の1:30から英語の長文読解の講義が入っていた。世界史と国語は得意だったが、英語だけは超がつく程苦手だった。


それでその講義がある時は、一時間前から教室に入ることにしていた。辞書を片手に悪戦苦闘している俺の側で澄みきった春の爽やかな風を思わせるような声がした。


「隣り空いてますか?」


顔を上げると、その声の主は例の彼女だった。どこに続いているのか分からないような俺の夜空のムコウに未来を作ってくれた彼女が…アーサだった。





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