千年愛
「勝手なこと言ってんじゃねえよ
何にも知らないくせに
前にも言っただろ
俺にはアーサ以外には考えられないって
だから俺のことには構うんじゃねえよ
いいな
分かったらすぐにここから出て行けよ」
ガラガラ…
その時蓉子さんが血相を変えて
走りこんできた。
「レオさん帰って来た」
「どうしたんですか
舞ちゃんが何か」
「大変なのよ
アタシが組合の会合から帰って来たら、
舞ちゃんがいきなり出て来て…
顔色を変えて…走ってどこかに行ったの
それで心配になって、
ここにいた女の人に聞くとただ笑うだけで
何にも言わないから急いで舞ちゃんの後を
追ったんだけど、見失っちゃって…。
方々探したんだけど、どこにもいないの。」