千年愛
「舞ちゃ〜ん」
「舞ちゃ〜ん」
ーーどこいったんだよ。
ーー変な気だけは起こさないでくれ
ーーアーサ…
ーーやっと見つけたのに…
ーーせっかく逢えたのに。
駅へ着くと隅から隅まで探した。
しかしここにも舞ちゃんはいなかった。
俺がホームへ続く階段を
かけ上ろうとしている時…
年老いた駅員が話しかけてきた。
「どうかされたんですかな」
俺が舞ちゃんの格好とかを説明すると、
一時間位前に舞ちゃんに似た女の子が
線路に沿って東京方面へ
歩いて行ったとのことだった。