千年愛


ーーお願いだから…

変な気だけは起こさないでくれ




ーーすぐ行くから




ーーアーサ







「舞ちゃ〜ん」





辺りはすでに陽も暮れ、

闇が二人の明日も包みそうになっていた。

それでも舞ちゃんを追って

我武者羅に走った。






「舞ちゃ〜ん」






何度も彼女の名前を叫びながら走る。







1km近く走ったところで…

右手に街の灯りが見え始めると

その灯りに人影が浮かんで見えた。






ーー舞ちゃん…





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