千年愛
俺は脚が棒になりながらも走り続けた。
5m位まで近づいてみると舞ちゃんは
レールの上に座りこんでいた。
俺が「舞ちゃん…」と言うと舞ちゃんは
「レオさん…何しに来たの
あの女の人と東京に帰るんでしょ
アタシのことなんて
どうでもいいんじゃないの
もうアタシなんかに
同情してくれなくてもいいから」
と言って逃げようとした。
俺は咄嗟に彼女の腕を捕まえた。
「何のことだよ
アイツの言うこと信じないでよ。」
「でも…アタシのこと
好きじゃないんでしょ」
「好きさ好きに決まってるだろ」
「嘘
それにアタシってもう死んでるんだってっ
アタシって誰なの
何者なの
アリサって人間なのか舞なのか解らない…
そんな女って迷惑なんじゃないの
だから放してっ
どうせ死んでることになってるのなら、
今から本当に死ぬから
そしたら誰にも迷惑かけないですむし
だから…放っといてよ…」
バシッ