千年愛
俺も蓉子さんも何が起こったのか…
解らなかったが、
舞ちゃんを追いかけると…
舞ちゃんは自分の部屋に鍵をかけていた。
「舞ちゃん」
ドンドン
「ねえ舞ちゃん開けて」
ドンドン
「ねえ」
「いいからほっといて
誰も来ないで
も〜アタシのことなんか、
ほっといてよ」
「舞ちゃんどうしたんだよ」
「いいからレオも蓉子さんも
向こう行って一人にして〜」
あまりの豹変ぶりに驚いた俺と蓉子さんは
お互い顔を見合わせ
自分の部屋へ戻った。
しかし俺も蓉子さんも…
そして舞ちゃんも
一睡もできない夜だった。
多分…一生で一番長い夜だった。
外はまだざわついていて、
南の空はまだ紅く染まっていた。