千年愛


それから5分程でアタシの名前が呼ばれた。



「立花亜里沙さん」と…。


それからMRIなどいくつかの診察を受け

「三日後にまた来て下さい。」と言われ、

その日はそれで帰った。






帰る途中も、帰ってからもずっと

昼間の光景に苦しめられた。






アタシもああなってしまうんだ…と。





そしてレオのことさえも…

彼女のように忘れてしまうのか…と。







その日は眠っている間も同じ夢を見た。






見ず知らずの人にしがみついて

「レオなんで来てくれなかったの

アタシはこんなに逢いたいのに…」と

何度も何度も叫ぶ自分の夢を見て、

泣きながら目を覚ました。







次の日も…



そしてまた次の日も…



同じ夢を見た。






そして…アタシが…立花亜里沙が…

死の宣告を受ける日が来た。





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