千年愛
ハアハア……
「レオ…。」
「アーサ…俺が誰か分かるんだよな
…迎えに来たよ。」
「うん…分かる…分かるよ
…ちゃんと…分かる」
そう言いアーサは俺にしがみつき…
そして俺もきつくきつく…
アーサの細い身体が折れる程、
きつく抱きしめた。
「信じなくてよかった。お前が死んだなんて。
逢いたかった。ずっとずっと…。」
「アタシも…。」
「もう…二度と放さない。」
「うん…」
「こんなアタシでもいい」
「当たり前だろ。俺の人生に女は
お前一人だって言ったろ。」
「ほら…これ。」
そう言ってアーサは左手の薬指を俺に見せた。