千年愛


仕事を探さないわけでもなかった。

仕事が嫌なわけでもなかった。

レオはレオなりに、求人誌を見ては電話をし、面接してもらえる場合には面接にも積極的に出かけた。



仕事を選り好んでいたわけでもなかったのだが、どこもかしこも真行司という名前を言うだけで「すみません。当社では無理ですね。」とか、ひどいのになるとあからさまに名前を出して、「真行司財閥を敵に回すわけにはいきませんから。」と断る会社も出る始末。




全てはレオの父親が根回ししていたためだった。



< 74 / 276 >

この作品をシェア

pagetop