好きって言わなくても分かるでしょ
第15話 猫がキューピッドになるのか
「か、可愛い!!」
梨花は、自然の流れで朔斗の自宅に
お邪魔していた。
ちゃっかりと朔斗の母に出されたジュースと
お菓子をご馳走になっている。
梨花の両手にはみかんの帽子をつけた
ミャーゴがいた。
「ミャーゴは着せ替え人形だな。」
「誰が買ってきたのよ。
誰が。」
「いや、俺ですけど、何か。」
「あのさ、文句ある?みたいな感じで言われても!
…でも可愛いからもう、なんでもいい。
朔斗のことなんか、放っておいて遊ぼう。
ほら、猫じゃらしだぞぉーー。」
梨花は、朔斗が買った猫グッズを早速開けて、
楽しんでいた。
「俺が先にやるはずだったのに…。」
とブツブツ文句を言いながら、
スマホ片手に梨花とミャーゴの写真を
そっと撮る。
「ちょっと、今、何撮ったの?」
「え、ミャーゴのドアップ。
ほら。」
カモフラージュにドアップの写真がある。
スワイプで左に画面が戻ると梨花とミャーゴの
ツーショットが見れる。
朔斗は必死に隠した。
「ドアップかわいい。
それ、私に送って。」
「え、ライン交換してたっけ。」
「…ん?」
「してないよ。」
「あ、あー。そっか。
スマホ持ち始めたの中学からだし、
朔斗と接点あるのは
今年からだった。」
梨花は、改めて、ミャーゴをラグマットに
おろしてスマホを確認した。
「んじゃ、ふって、ほら。」
朔斗はフルフル機能で連絡先を交換しようとした。
「え、でも、待って。
私、彼女じゃないし。
簡単に連絡先交換するってよくないと
思うんだよね。」
梨花は、口と行動が伴っていなかった。
口では否定して、手はもうここぞとばかりに
交換したそうな動きですでに連絡先が
交換されている。
「……梨花の頭はどうなっているのだろうか。」
朔斗はボソッとつぶやく。
「だって、私、朔斗の幼馴染であって、
彼女じゃないじゃん。
もし私じゃない彼女できたら、
嫉妬されそうだし、怖いよ。」
「ふーん。
彼女できたらねぇ。」
「え、いるの?」
「いるよ。彼女。」
「え、うそ、だれ、だれ。」
「梨花に絶対教えない。」
「えーーー。いるならやっぱり
交換しない方よかったじゃん。」
朔斗はミャーゴを抱っこしながら
梨花に聞こえないくらい小声で
「他に彼女いたら、部屋ん中入れないし…。」
「え?!今、なんか言った??」
「ミャーゴ。
ほら、スティックおやつだぞ。」
細長い袋状のおやつをにゅるーと出して、
ミャーゴは満足そうに食べていた。
はっきりと聞こえていた梨花の声には
全然反応しなかった朔斗だった。
「何よ。一体。」
不満そうな梨花は、ミャーゴのおもちゃを
床で動かした。
誘うつもりがないのにミャーゴはそれに
反応して遊び始めた。
猫は本当に癒しだ。
外は夕日がだんだんと沈みかけていた。
梨花は、自然の流れで朔斗の自宅に
お邪魔していた。
ちゃっかりと朔斗の母に出されたジュースと
お菓子をご馳走になっている。
梨花の両手にはみかんの帽子をつけた
ミャーゴがいた。
「ミャーゴは着せ替え人形だな。」
「誰が買ってきたのよ。
誰が。」
「いや、俺ですけど、何か。」
「あのさ、文句ある?みたいな感じで言われても!
…でも可愛いからもう、なんでもいい。
朔斗のことなんか、放っておいて遊ぼう。
ほら、猫じゃらしだぞぉーー。」
梨花は、朔斗が買った猫グッズを早速開けて、
楽しんでいた。
「俺が先にやるはずだったのに…。」
とブツブツ文句を言いながら、
スマホ片手に梨花とミャーゴの写真を
そっと撮る。
「ちょっと、今、何撮ったの?」
「え、ミャーゴのドアップ。
ほら。」
カモフラージュにドアップの写真がある。
スワイプで左に画面が戻ると梨花とミャーゴの
ツーショットが見れる。
朔斗は必死に隠した。
「ドアップかわいい。
それ、私に送って。」
「え、ライン交換してたっけ。」
「…ん?」
「してないよ。」
「あ、あー。そっか。
スマホ持ち始めたの中学からだし、
朔斗と接点あるのは
今年からだった。」
梨花は、改めて、ミャーゴをラグマットに
おろしてスマホを確認した。
「んじゃ、ふって、ほら。」
朔斗はフルフル機能で連絡先を交換しようとした。
「え、でも、待って。
私、彼女じゃないし。
簡単に連絡先交換するってよくないと
思うんだよね。」
梨花は、口と行動が伴っていなかった。
口では否定して、手はもうここぞとばかりに
交換したそうな動きですでに連絡先が
交換されている。
「……梨花の頭はどうなっているのだろうか。」
朔斗はボソッとつぶやく。
「だって、私、朔斗の幼馴染であって、
彼女じゃないじゃん。
もし私じゃない彼女できたら、
嫉妬されそうだし、怖いよ。」
「ふーん。
彼女できたらねぇ。」
「え、いるの?」
「いるよ。彼女。」
「え、うそ、だれ、だれ。」
「梨花に絶対教えない。」
「えーーー。いるならやっぱり
交換しない方よかったじゃん。」
朔斗はミャーゴを抱っこしながら
梨花に聞こえないくらい小声で
「他に彼女いたら、部屋ん中入れないし…。」
「え?!今、なんか言った??」
「ミャーゴ。
ほら、スティックおやつだぞ。」
細長い袋状のおやつをにゅるーと出して、
ミャーゴは満足そうに食べていた。
はっきりと聞こえていた梨花の声には
全然反応しなかった朔斗だった。
「何よ。一体。」
不満そうな梨花は、ミャーゴのおもちゃを
床で動かした。
誘うつもりがないのにミャーゴはそれに
反応して遊び始めた。
猫は本当に癒しだ。
外は夕日がだんだんと沈みかけていた。