ウソから出たマコト~ニセモノの愛から生まれたホンモノの恋~
「続いて、お料理をお持ちします。」
「あの、手伝おうか?」
「お客様は、席にてお待ちいただければ。」
「でも・・・。」
「では。」
申し訳なさそうな凪咲に、笑顔を向けると、裕はまたキッチンに戻り、両手に皿を持って現れた。
「前菜の『ブロッコリ-とツナのサラダ』と魚料理の『鮭ときのこのコンソメチ-ズ焼き』をお持ちしました。魚料理は、お相手と取り分けて、お召し上がり下さい。」
「美味しそう・・・。」
「どうぞ、お召し上がり下さい。」
改めて、裕は言うが
「ううん、待ってます。」
凪咲は首を振る。頷いた裕は、キッチンに戻り、また両手で料理を運んで来る。
「メインの肉料理『ビーフシチュ-』に主食の『ベーコンとキャベツのペペロンチ-ノ』です。」
「これ全部、裕が作ってくれたの?」
「オフコ-ス。」
「ごめんなさい、お手間掛けさせちゃったね。」
「いや、久しぶりに凪咲に食べてもらえると思って、作ってたから楽しかった。」
「裕・・・。」
「だから、冷めないうちに食べてくれ。」
「ううん、一緒に食べ始めようよ。私、やっぱり運ぶの手伝うから。」
そう言うと凪咲は立ち上がる。ふたりで裕の分のセッティングを済ますと改めて、相向かいで席に着いた。
「今日はご招待いただきましてありがとうございます。いただきます。」
「どうぞ。」
そして、ディナ-がスタ-トした。
まずは前菜のサラダ、続いて魚料理に手を付けた凪咲は
「おいしい。」
そう言って、思わず顔をほころばせる。
「なら、よかった。」
その凪咲の表情を見て、裕もホッとしたように笑顔を浮かべた。その後、パスタ、更にメインのビーフシチュ-と食べ進めて行った凪咲が
「何もかもがおいしい・・・。」
と感に堪えないように言うから
「凪咲の胃袋は掴んでる自信あったからな。」
裕はニヤリ。
「腕、ますます上げたよね。」
「そうか?正直言って、最近は料理してなかったんだけどな。」
「そうなの?特に、このビーフシチュ-は絶品。本当にお店で出せるレベルだよ。裕はシェフになっても、絶対に成功したね。」
「そこまで褒められると、照れちまうけど、でも俺は料理人にはなれないな。」
「どうして?」
「俺は料理は好きだけど、誰かに料理を振舞いたいとはあんまり思わない。そう思えるのは、婆ちゃんと凪咲くらいだな。」
「えっ・・・。」
さりげなく、そんなことを言うと、裕はナイフとフォ-クを動かし始める。そんな彼を、凪咲は思わず見つめていた。
「あの、手伝おうか?」
「お客様は、席にてお待ちいただければ。」
「でも・・・。」
「では。」
申し訳なさそうな凪咲に、笑顔を向けると、裕はまたキッチンに戻り、両手に皿を持って現れた。
「前菜の『ブロッコリ-とツナのサラダ』と魚料理の『鮭ときのこのコンソメチ-ズ焼き』をお持ちしました。魚料理は、お相手と取り分けて、お召し上がり下さい。」
「美味しそう・・・。」
「どうぞ、お召し上がり下さい。」
改めて、裕は言うが
「ううん、待ってます。」
凪咲は首を振る。頷いた裕は、キッチンに戻り、また両手で料理を運んで来る。
「メインの肉料理『ビーフシチュ-』に主食の『ベーコンとキャベツのペペロンチ-ノ』です。」
「これ全部、裕が作ってくれたの?」
「オフコ-ス。」
「ごめんなさい、お手間掛けさせちゃったね。」
「いや、久しぶりに凪咲に食べてもらえると思って、作ってたから楽しかった。」
「裕・・・。」
「だから、冷めないうちに食べてくれ。」
「ううん、一緒に食べ始めようよ。私、やっぱり運ぶの手伝うから。」
そう言うと凪咲は立ち上がる。ふたりで裕の分のセッティングを済ますと改めて、相向かいで席に着いた。
「今日はご招待いただきましてありがとうございます。いただきます。」
「どうぞ。」
そして、ディナ-がスタ-トした。
まずは前菜のサラダ、続いて魚料理に手を付けた凪咲は
「おいしい。」
そう言って、思わず顔をほころばせる。
「なら、よかった。」
その凪咲の表情を見て、裕もホッとしたように笑顔を浮かべた。その後、パスタ、更にメインのビーフシチュ-と食べ進めて行った凪咲が
「何もかもがおいしい・・・。」
と感に堪えないように言うから
「凪咲の胃袋は掴んでる自信あったからな。」
裕はニヤリ。
「腕、ますます上げたよね。」
「そうか?正直言って、最近は料理してなかったんだけどな。」
「そうなの?特に、このビーフシチュ-は絶品。本当にお店で出せるレベルだよ。裕はシェフになっても、絶対に成功したね。」
「そこまで褒められると、照れちまうけど、でも俺は料理人にはなれないな。」
「どうして?」
「俺は料理は好きだけど、誰かに料理を振舞いたいとはあんまり思わない。そう思えるのは、婆ちゃんと凪咲くらいだな。」
「えっ・・・。」
さりげなく、そんなことを言うと、裕はナイフとフォ-クを動かし始める。そんな彼を、凪咲は思わず見つめていた。