ウソから出たマコト~ニセモノの愛から生まれたホンモノの恋~
「一緒に過ごした3ヵ月、所詮は偽の関係だったけど、本当に心地よかった。この時間を終わらせたくない、心からそう思ってしまったんだ。現実には、そんなことは無理なのはわかっていたのに・・・。」
「裕・・・。」
「だから、せめて大塚にいられるあと3ヵ月は自分の本心に従って過ごしたいと思った。」
「本心?」
「最初の結婚生活は、本当に好きな人と過ごしたい、って。」
その裕の言葉に、凪咲は息を呑む。
「だから、お前との最後の3ヵ月の間は、婚約者とは会わなかった。この時は、少なくとも俺はお前と結婚してるつもりだったから。」
「・・・。」
「あの3か月は、本当にあっという間だった。時よ止まれ、そんな詮無いことを何度考えたことか・・・。今だから、正直に言う。最後の時、俺は本気でお前を抱くつもりだった。」
「最後の思い出に抱き逃げしようとしたってこと?」
「もっと言えば、出来れば妊娠させたいと思っていた。」
「どういうこと?」
「お前が妊娠すれば・・・ただじゃ済まなくなる。俺は責任を取らなければならなくなり、結果、意に沿わない結婚から、俺は逃れることが出来るかもしれない。そう思ったんだ。」
「何、それ!」
「凪咲が怒るのは当然だ。あまりにも最低で、自分勝手な考えだからな。『本気なら明日、酔ってない時にもう1度言って。私、今の裕の言葉は信じられないし、こんな状況であなたと結ばれるなんて嫌。』っていう凪咲の言葉で、我に返れたのは、たぶん、好きな人の信頼を裏切り、傷付けたまま、姿を消すことに耐えられなかったからだと思う。本当に思い留まれてよかったと、今は心から思ってる。」
「そう。あの別れ方にも、相当傷付いたけどね。」
「すまん・・・。」
「でも、それは言いっこなし、だよ。少なくとも、私がなんか一方的な被害者みたいな話になるのは、絶対におかしいし。」
「凪咲・・・。」
「それで、奥さんは今はまだ海外にいるの?」
「えっ?」
「だって、結婚したんでしょ?」
凪咲の問いに、一瞬言葉を失った裕だったが
「なんでそう思うんだよ?俺は今、懸命にお前を口説いてるんだぞ。」
と呆れたような声を出す。
「そっか、そうだよね・・・。どういうこと?」
「婚約は取り消しになったんだ。」
「どうして?」
「裕・・・。」
「だから、せめて大塚にいられるあと3ヵ月は自分の本心に従って過ごしたいと思った。」
「本心?」
「最初の結婚生活は、本当に好きな人と過ごしたい、って。」
その裕の言葉に、凪咲は息を呑む。
「だから、お前との最後の3ヵ月の間は、婚約者とは会わなかった。この時は、少なくとも俺はお前と結婚してるつもりだったから。」
「・・・。」
「あの3か月は、本当にあっという間だった。時よ止まれ、そんな詮無いことを何度考えたことか・・・。今だから、正直に言う。最後の時、俺は本気でお前を抱くつもりだった。」
「最後の思い出に抱き逃げしようとしたってこと?」
「もっと言えば、出来れば妊娠させたいと思っていた。」
「どういうこと?」
「お前が妊娠すれば・・・ただじゃ済まなくなる。俺は責任を取らなければならなくなり、結果、意に沿わない結婚から、俺は逃れることが出来るかもしれない。そう思ったんだ。」
「何、それ!」
「凪咲が怒るのは当然だ。あまりにも最低で、自分勝手な考えだからな。『本気なら明日、酔ってない時にもう1度言って。私、今の裕の言葉は信じられないし、こんな状況であなたと結ばれるなんて嫌。』っていう凪咲の言葉で、我に返れたのは、たぶん、好きな人の信頼を裏切り、傷付けたまま、姿を消すことに耐えられなかったからだと思う。本当に思い留まれてよかったと、今は心から思ってる。」
「そう。あの別れ方にも、相当傷付いたけどね。」
「すまん・・・。」
「でも、それは言いっこなし、だよ。少なくとも、私がなんか一方的な被害者みたいな話になるのは、絶対におかしいし。」
「凪咲・・・。」
「それで、奥さんは今はまだ海外にいるの?」
「えっ?」
「だって、結婚したんでしょ?」
凪咲の問いに、一瞬言葉を失った裕だったが
「なんでそう思うんだよ?俺は今、懸命にお前を口説いてるんだぞ。」
と呆れたような声を出す。
「そっか、そうだよね・・・。どういうこと?」
「婚約は取り消しになったんだ。」
「どうして?」