ウソから出たマコト~ニセモノの愛から生まれたホンモノの恋~
「真面目で誠実な人だって信じてたのに、まさか私を無理やり抱いて、妊娠させようと企んでたなんて・・・幻滅なんてもんじゃないよね。」
「いや、それは・・・未遂と言うか思い留まったんだから・・・。」
「そんな大セクハラ、思うだけでアウトでしょ、信じられない。」
冷たい表情で凪咲は一言。
「凪咲・・・。」
思わぬ展開に、世にも情けない表情になった裕だったが
「でもなぁ・・・。」
凪咲がここで、また語調を変えると
「裕に大きな借りがあるのは、確かなんだよね・・・。」
「凪咲・・・。」
と言い出した凪咲の顔を、裕は思わず見つめてしまう。
「と、いうことで。」
先ほどの裕を真似たように言った凪咲は
「えっ?」
「まず、今日はお部屋にご招待いただき、とっても美味しい夕食と、素敵な夜景をどうもありがとうございました。でも、お泊りは出来ません。女子はいろいろありましてね、なんの準備もなく、急にお泊りなんか出来ないんです。だから、この後、ちゃんと送って下さいね。」
そう、いたずらっぽい表情で告げたが、すぐに表情を引き締めると
「半年。」
「えっ?」
「3年前に、あなたが私の為にくれたのと同じ時間を、今度は私が差し上げます。今週末にこちらに引っ越しさせて下さい。お手伝いしてもらえると、嬉しいです。」
「凪咲・・・。」
「今度こそ、自分を偽った大城裕くんじゃない、本当の新城裕さんの姿を見せて下さい。よろしくお願いします。」
そう言って、頭を下げた凪咲を、少し見つめていた裕は、次の瞬間、ガバッと彼女の身体を抱き寄せていた。
「ちょ、ちょっと・・・まだダメだから。」
慌てて突き放そうとする凪咲だが
「『まだ』って言ったな、今。」
そう言った裕の腕に、一段と力が入る。
「そ、それは・・・。」
「安心しろ。今、お前を無理やりどうこうするつもりはない。だが、かつての大城裕は、お前を口説くつもりはなかったが、今の俺は、お前を落とす気満々だ。それは当然わかってるよな。」
「うん・・・。」
「もう1つ、当分の間、帰省は禁止だからな。」
「えっ?」
「週末も俺と一緒にいるんだ、いいな。」
その裕の言葉に、凪咲はコクンと頷いた。
「よし。」
満足そうに呟いた裕は、腕の中の獲物の顔を自分の方に上げさせると、その唇を奪うように、自らの唇を重ねた。
「ちょ、ちょっと・・・。」
ダメ、という凪咲の言葉は、唇を塞がれてしまって、紡がれることはなく、そして、彼女が抗うこともなく、ふたりはしばらく、唇を重ね合っていた・・・。
「いや、それは・・・未遂と言うか思い留まったんだから・・・。」
「そんな大セクハラ、思うだけでアウトでしょ、信じられない。」
冷たい表情で凪咲は一言。
「凪咲・・・。」
思わぬ展開に、世にも情けない表情になった裕だったが
「でもなぁ・・・。」
凪咲がここで、また語調を変えると
「裕に大きな借りがあるのは、確かなんだよね・・・。」
「凪咲・・・。」
と言い出した凪咲の顔を、裕は思わず見つめてしまう。
「と、いうことで。」
先ほどの裕を真似たように言った凪咲は
「えっ?」
「まず、今日はお部屋にご招待いただき、とっても美味しい夕食と、素敵な夜景をどうもありがとうございました。でも、お泊りは出来ません。女子はいろいろありましてね、なんの準備もなく、急にお泊りなんか出来ないんです。だから、この後、ちゃんと送って下さいね。」
そう、いたずらっぽい表情で告げたが、すぐに表情を引き締めると
「半年。」
「えっ?」
「3年前に、あなたが私の為にくれたのと同じ時間を、今度は私が差し上げます。今週末にこちらに引っ越しさせて下さい。お手伝いしてもらえると、嬉しいです。」
「凪咲・・・。」
「今度こそ、自分を偽った大城裕くんじゃない、本当の新城裕さんの姿を見せて下さい。よろしくお願いします。」
そう言って、頭を下げた凪咲を、少し見つめていた裕は、次の瞬間、ガバッと彼女の身体を抱き寄せていた。
「ちょ、ちょっと・・・まだダメだから。」
慌てて突き放そうとする凪咲だが
「『まだ』って言ったな、今。」
そう言った裕の腕に、一段と力が入る。
「そ、それは・・・。」
「安心しろ。今、お前を無理やりどうこうするつもりはない。だが、かつての大城裕は、お前を口説くつもりはなかったが、今の俺は、お前を落とす気満々だ。それは当然わかってるよな。」
「うん・・・。」
「もう1つ、当分の間、帰省は禁止だからな。」
「えっ?」
「週末も俺と一緒にいるんだ、いいな。」
その裕の言葉に、凪咲はコクンと頷いた。
「よし。」
満足そうに呟いた裕は、腕の中の獲物の顔を自分の方に上げさせると、その唇を奪うように、自らの唇を重ねた。
「ちょ、ちょっと・・・。」
ダメ、という凪咲の言葉は、唇を塞がれてしまって、紡がれることはなく、そして、彼女が抗うこともなく、ふたりはしばらく、唇を重ね合っていた・・・。