ウソから出たマコト~ニセモノの愛から生まれたホンモノの恋~
「その第一は『廃止』。だけどこれは今も話した通り、有人ブースでは現状あり得ない。でも現状のブ-スの業務に、全く改善の余地がないとは、俺には思えない。例えば、勤務中は立っている時間が長いし、休憩もなかなか自由に取れないという君たちの身体的な負担ということもあるし、混雑時に来客をお待たせしてしまうこともある。さっき言った八原則には『容易化』『機械化』っていう項目もある。それを検討する余地はあるんじゃないかと思うんだが、どうだろう?」
「それは・・・有人、無人受付の併用ということですか?」
「そう、『ハイブリット型受付』とでもいうのかな?もちろん、有人がメインで無人受付はあくまで従だけど。」
「いいんじゃないでしょうか!」
目を輝かせる千晶の横で、表情を変えずに、微かに頷いただけの貴恵を見て、この時も立ち会っていた凪咲は
(大丈夫なのかな・・・?)
と不安を抱いた。だが、数日後に貴恵の方から
「こんなのはいかがでしょう?」
と1つの提案があった。
「これは?」
「ネットでいろいろ調べてみて、目についたんですけど・・・。」
貴恵がタブレットに表示したのは、ある企業の本社が採用している受付システムについての記事だった。そこには、来客を事前アポのある客と、ない客にまず分類。事前アポの場合は無人受付、ない場合は有人受付で対応するというものだった。
「まず、それが基本です。他にも事前アポがない場合でも、来社が頻繁な方へは、受付コ-ドを発行し、コ-ドをお客様自身でシステム入力していただければ、それで受付完了です。私たちはその後、入館バッジをお渡しするだけです。」
「なるほど。」
「もちろん、役員さんへの来客の対応、納品業者さんの受け入れなど、機械任せには出来ない場合は、私たちが随時対応します。」
と言う貴恵に
「それに、このシステムが導入されれば、受付対応で使っている来客一覧表は、今は前日にブースで指定のフォーマットに入力して、毎朝印刷してましたけど、もうそれは必要なくなるんじゃないですか?」
凪咲が尋ねると
「そうね。それに受付表は個人情報になるから、毎日シュレッダーに掛けなきゃいけないけど、それも必要なくなる。業務の効率化とペーパーレスにつながるはずです。」
貴恵はそう言って、裕を見た。
「面白いな。俺はざっくりイメ-ジだけで、この前、桜内さんに話したんだけど、ここまで具体的な提案で返って来るとは思わなかった。」
「ありがとうございます。でも、これには当然、問題があります。」
「それは・・・有人、無人受付の併用ということですか?」
「そう、『ハイブリット型受付』とでもいうのかな?もちろん、有人がメインで無人受付はあくまで従だけど。」
「いいんじゃないでしょうか!」
目を輝かせる千晶の横で、表情を変えずに、微かに頷いただけの貴恵を見て、この時も立ち会っていた凪咲は
(大丈夫なのかな・・・?)
と不安を抱いた。だが、数日後に貴恵の方から
「こんなのはいかがでしょう?」
と1つの提案があった。
「これは?」
「ネットでいろいろ調べてみて、目についたんですけど・・・。」
貴恵がタブレットに表示したのは、ある企業の本社が採用している受付システムについての記事だった。そこには、来客を事前アポのある客と、ない客にまず分類。事前アポの場合は無人受付、ない場合は有人受付で対応するというものだった。
「まず、それが基本です。他にも事前アポがない場合でも、来社が頻繁な方へは、受付コ-ドを発行し、コ-ドをお客様自身でシステム入力していただければ、それで受付完了です。私たちはその後、入館バッジをお渡しするだけです。」
「なるほど。」
「もちろん、役員さんへの来客の対応、納品業者さんの受け入れなど、機械任せには出来ない場合は、私たちが随時対応します。」
と言う貴恵に
「それに、このシステムが導入されれば、受付対応で使っている来客一覧表は、今は前日にブースで指定のフォーマットに入力して、毎朝印刷してましたけど、もうそれは必要なくなるんじゃないですか?」
凪咲が尋ねると
「そうね。それに受付表は個人情報になるから、毎日シュレッダーに掛けなきゃいけないけど、それも必要なくなる。業務の効率化とペーパーレスにつながるはずです。」
貴恵はそう言って、裕を見た。
「面白いな。俺はざっくりイメ-ジだけで、この前、桜内さんに話したんだけど、ここまで具体的な提案で返って来るとは思わなかった。」
「ありがとうございます。でも、これには当然、問題があります。」