ウソから出たマコト~ニセモノの愛から生まれたホンモノの恋~
「本当にわからないの?」
「わかんねぇよ!」
「さっき、桜内さんに見惚れてたでしょ?」
「えっ?」
「桜内さんのこと、可愛いって思ってたでしょ!」
「凪咲・・・。」
凪咲の言葉に、一瞬、唖然となった裕だったが、すぐに吹き出してしまう。
「あのなぁ、お前・・・。」
呆れ顔でそう言い出した裕だったが
「笑い事じゃない!」
「凪咲・・・。」
凪咲が怒り心頭の表情を浮かべているから、裕の表情も固くなる。
「彼女の隣で、他の女の人に色目使うなんて、最低。」
そう言い放つと、そのままキッチンを飛び出して行く。それを見て、一瞬ため息をついた裕だったが、すぐに凪咲の後を追う。そして、リビングで背を向けて、顔を覆って、肩を震わせている恋人に追いつくと
「凪咲。」
と後ろから抱きしめようと近づくが
「しらない!」
凪咲は拒絶の姿勢を崩さない。困惑の表情になった裕は
「なぁ。俺、桜内に色目なんか使ってないぞ。」
宥めるように言うが
「でも、可愛いとは思ったでしょ!」
「それは・・・。」
「やっぱり、そうじゃん。」
「あの桜内が、あんな表情見せるなんて、意外だったんだよ。ごめん・・・。」
「裏切り者。」
「裏切り者って・・・心の中で、ちょっと思っただけで、何もしてねぇし、するつもりもなかったんだから、勘弁してくれよ。」
「どうだか?」
「えっ?」
「だいたいずっと思ってたんだけど、裕は普段から女子社員と距離近すぎ。」
「凪咲・・・。」
「帰って来た時も、女子社員何人も引き連れて、チャラチャラしてたし、今だって、距離感バグってるんじゃないのって思うことは多々ある。」
「そんなことないよ。」
「そんなことあるもん!」
そう叫ぶように言う凪咲の声が潤んでいるから、裕の表情もいよいよ困惑に染まって行く。
沈黙の時間が訪れるが、このままでは埒が明かない。意を決した裕は凪咲の身体を、強引に自分の方に向けた。
「わかんねぇよ!」
「さっき、桜内さんに見惚れてたでしょ?」
「えっ?」
「桜内さんのこと、可愛いって思ってたでしょ!」
「凪咲・・・。」
凪咲の言葉に、一瞬、唖然となった裕だったが、すぐに吹き出してしまう。
「あのなぁ、お前・・・。」
呆れ顔でそう言い出した裕だったが
「笑い事じゃない!」
「凪咲・・・。」
凪咲が怒り心頭の表情を浮かべているから、裕の表情も固くなる。
「彼女の隣で、他の女の人に色目使うなんて、最低。」
そう言い放つと、そのままキッチンを飛び出して行く。それを見て、一瞬ため息をついた裕だったが、すぐに凪咲の後を追う。そして、リビングで背を向けて、顔を覆って、肩を震わせている恋人に追いつくと
「凪咲。」
と後ろから抱きしめようと近づくが
「しらない!」
凪咲は拒絶の姿勢を崩さない。困惑の表情になった裕は
「なぁ。俺、桜内に色目なんか使ってないぞ。」
宥めるように言うが
「でも、可愛いとは思ったでしょ!」
「それは・・・。」
「やっぱり、そうじゃん。」
「あの桜内が、あんな表情見せるなんて、意外だったんだよ。ごめん・・・。」
「裏切り者。」
「裏切り者って・・・心の中で、ちょっと思っただけで、何もしてねぇし、するつもりもなかったんだから、勘弁してくれよ。」
「どうだか?」
「えっ?」
「だいたいずっと思ってたんだけど、裕は普段から女子社員と距離近すぎ。」
「凪咲・・・。」
「帰って来た時も、女子社員何人も引き連れて、チャラチャラしてたし、今だって、距離感バグってるんじゃないのって思うことは多々ある。」
「そんなことないよ。」
「そんなことあるもん!」
そう叫ぶように言う凪咲の声が潤んでいるから、裕の表情もいよいよ困惑に染まって行く。
沈黙の時間が訪れるが、このままでは埒が明かない。意を決した裕は凪咲の身体を、強引に自分の方に向けた。