ウソから出たマコト~ニセモノの愛から生まれたホンモノの恋~
④
週が明け、出勤した凪咲が更衣室に入ると
「おはようございます。」
待ち構えていたように、千晶が声を掛けて来た。
「おはよう。」
笑顔で挨拶を返した凪咲に
「凪咲さん、この間はすみませんでした。」
千晶は頭を下げる。
「えっ、どうしたの?」
「私、凪咲さんに失礼なこと言っちゃって・・・。」
どうやら千晶が派遣社員うんぬんという自分の言葉を、謝っているということに気付いた凪咲は
「ううん、大丈夫。別に気にしてないから。」
「私、凪咲さんのことは、社会人、受付嬢の先輩として、尊敬してます。本当です。だから、すぐに電話で謝ろうと思ったんですけど、それじゃかえって失礼かと思って、直接謝ろうと思って、今日になっちゃいました。本当にごめんなさい。」
尚も必死にそう言って、もう1度を頭を下げた千晶を見て
「ありがとう、千晶ちゃんに尊敬してもらえてるなんて、光栄です。これからもよろしくね。」
凪咲は改めて笑顔で答える。その笑顔を見て
「はい!」
千晶の方もようやく、笑顔になった。
それから、仲良く肩を並べて、ブースに向かった2人だったが
「凪咲さん。」
「なに?」
「私、金曜日の貴恵さんの言葉が、ずっと引っかかってるんです。」
千晶がそんなことを言い出した。
『どうしても、我慢できないんなら、辞表出せばいいけど、もう少し我慢した方がいいかもよ。そしたら、あんたの望み、叶うかもしれない。』
『その時は、悪いけど菱見さんはこの会社では、居場所を失うことになる。もちろん私も、ね・・・。』
「確かに、桜内さん、だいぶ意味深なこと言ってたもんね。」
頷く凪咲に
「それでいろいろ考えたんですけど結局、そう遠くない将来にブースが、私たち受付嬢の仕事がなくなるってことじゃないかって・・・。」
周りに誰もいないことを確認して、千晶はそんなことを言い出す。
「そうだね、そうかもしれない。って言うか、そうとしか聞こえないと言うべきかも、ね。」
凪咲が小声でそう答えたところで、待っていたエレベ-タ-が到着して、扉が開いた。中には人が乗っていて、その話題は中断を余儀なくされる。
ブ-スに降りると、既に貴恵は出勤していて
「チ-フ、金曜日はすみませんでした。」
千晶が詫びを入れると、貴恵はニコリと微笑み
「じゃ、準備に入ろ。」
と2人に言った。
「おはようございます。」
待ち構えていたように、千晶が声を掛けて来た。
「おはよう。」
笑顔で挨拶を返した凪咲に
「凪咲さん、この間はすみませんでした。」
千晶は頭を下げる。
「えっ、どうしたの?」
「私、凪咲さんに失礼なこと言っちゃって・・・。」
どうやら千晶が派遣社員うんぬんという自分の言葉を、謝っているということに気付いた凪咲は
「ううん、大丈夫。別に気にしてないから。」
「私、凪咲さんのことは、社会人、受付嬢の先輩として、尊敬してます。本当です。だから、すぐに電話で謝ろうと思ったんですけど、それじゃかえって失礼かと思って、直接謝ろうと思って、今日になっちゃいました。本当にごめんなさい。」
尚も必死にそう言って、もう1度を頭を下げた千晶を見て
「ありがとう、千晶ちゃんに尊敬してもらえてるなんて、光栄です。これからもよろしくね。」
凪咲は改めて笑顔で答える。その笑顔を見て
「はい!」
千晶の方もようやく、笑顔になった。
それから、仲良く肩を並べて、ブースに向かった2人だったが
「凪咲さん。」
「なに?」
「私、金曜日の貴恵さんの言葉が、ずっと引っかかってるんです。」
千晶がそんなことを言い出した。
『どうしても、我慢できないんなら、辞表出せばいいけど、もう少し我慢した方がいいかもよ。そしたら、あんたの望み、叶うかもしれない。』
『その時は、悪いけど菱見さんはこの会社では、居場所を失うことになる。もちろん私も、ね・・・。』
「確かに、桜内さん、だいぶ意味深なこと言ってたもんね。」
頷く凪咲に
「それでいろいろ考えたんですけど結局、そう遠くない将来にブースが、私たち受付嬢の仕事がなくなるってことじゃないかって・・・。」
周りに誰もいないことを確認して、千晶はそんなことを言い出す。
「そうだね、そうかもしれない。って言うか、そうとしか聞こえないと言うべきかも、ね。」
凪咲が小声でそう答えたところで、待っていたエレベ-タ-が到着して、扉が開いた。中には人が乗っていて、その話題は中断を余儀なくされる。
ブ-スに降りると、既に貴恵は出勤していて
「チ-フ、金曜日はすみませんでした。」
千晶が詫びを入れると、貴恵はニコリと微笑み
「じゃ、準備に入ろ。」
と2人に言った。