パーフェクトブルー -甘くて眩しいきみの色-
柳が、私の両手を手に取る。
するりと甲を撫でられて、体がぴくりと跳ねた。
「アンタは、肌が白くてやわからくて
それに、目も真っ直ぐできれいだ。」
柳の瞳はまっすぐこちらを見ていて、その宇宙みたいな色に吸い込まれてしまいそう。
「俺はアンタのことが愛おしくてたまらない」
柳が続ける言葉は、どれも私が聞いた中での最上級の褒め言葉だった。
私、今どんな顔してる?
「俺だけのものになればいいのにとさえ思ってしまう」
「な…、なに…」
言ってんの、と続けようとした言葉が続かない。
「本当はもっとアンタに触れたい」
もう、やめて。
小さい声で彼を制しようとする。
「なんで?思ったことをそのまま伝えてるだけだ」
「は、恥ずかしい…から、もういいよ…」
両手で顔を覆いたいのに、彼に握られているから動かせない。
本当だ…、耳まで真っ赤、と
柳が私の耳に唇を寄せる。
彼の唇が、耳に触れた気がした。
可愛い と掠れた声が耳元に響き、かぁっと全身が熱くなる。
甘くて低い声が頭の中に反響する。
ぐらりと、目眩のような感覚に襲われたのがわかった。
柳は余裕そうな笑みを浮かべて、その世界一綺麗な顔を私の顔数センチ先まで近づける。
そして揶揄うように私の首筋に何度かキスを落とした。