シリーズ全UP済。果物のように甘いだけじゃない
「照れないで大丈夫。美羽を愛でたいだけだから」
まだ椅子に座っている私の耳元で囁くように言った。
「美羽、愛してる」
横から顔が近づいてきて甘いキスをされた。
そのまま服を脱いでバスルームに行ったけれど……。
大くんは苦しそうに口を開いた。
「……心に傷を覆ってしまってさ……。男性としての機能を失ってるんだ」
「そうだったんだね」
「……でも、美羽には触れていたいんだ」
「うん」
「こんな俺、嫌?」
「そんなわけないよ」
大くんといつの日か一つになれたら……それでいい。