シリーズ全UP済。果物のように甘いだけじゃない
続編 3 嫉妬しちゃう心
暑い……。
かき氷食べたいな……。
仕事を終えて買い物をしながらそんなことを考えていた。
大くんは甘いモノを殆ど食べない。だから私も付き合って食べないようにしているけれど、たまに食べたくなってしまう。女性は甘いモノが大好きな生き物だよね。
七月に入り、ますます気温が上昇している東京。湿気が多くて具合悪くなる。
今日は冷麦にでもしようかな。
そう思っている時、大くんからメールが届いた。
『友だちに会うことになった。今日は夕飯いらないよ。なるべく早く帰るね』
なんだ、一人で夕飯か。寂しいな……と思いつつ、一人なら作る必要はないと思ってお弁当を購入した。
きっと、大くんと暮らしてなかったらだらしない食生活かもしれない。出来合いの物かファーストフードか、コンビニ弁当。体に悪いものばかりを食べていただろうな。
くすっと笑って家に帰った。
家に戻ると一週間分の疲れが出てしまったのか、お弁当をテーブルに置いてうとうとしてしまった。
「……う、……みう、美羽!」
呼びかけられて体が揺すられ、目を覚ます。大くんが心配そうな顔で覗きこんでいた。
「……あ、やだ。眠ってしまってた……」
壁に掛けてある時計を見ると、深夜一時。明日は休みだから夜更かししても平気だけど……大くんは疲れてないかな。
「お帰りなさい、大くん」
大くんは私をふわりと包み込むように抱きしめてくれた。安心してまた眠気が襲ってきたのだけど、甘い匂いがして一気に意識がはっきりしてしまった。
……女の人の香りがする。
「遅くなってごめんな」
「……いや、大丈夫だよ」
抱きしめられたままいるのが嫌で、大くんから離れる。すっと立ち上がった私は「明日も早いでしょ? 早くお風呂入ってきた方がいいよ」と言ってキッチンへ行く。
友達に会うって言ってたけど……。匂いが服に移るほど密着していたのだろうか。
もしかして――浮気?
大くんはそんなことしない人だよね。
かき氷食べたいな……。
仕事を終えて買い物をしながらそんなことを考えていた。
大くんは甘いモノを殆ど食べない。だから私も付き合って食べないようにしているけれど、たまに食べたくなってしまう。女性は甘いモノが大好きな生き物だよね。
七月に入り、ますます気温が上昇している東京。湿気が多くて具合悪くなる。
今日は冷麦にでもしようかな。
そう思っている時、大くんからメールが届いた。
『友だちに会うことになった。今日は夕飯いらないよ。なるべく早く帰るね』
なんだ、一人で夕飯か。寂しいな……と思いつつ、一人なら作る必要はないと思ってお弁当を購入した。
きっと、大くんと暮らしてなかったらだらしない食生活かもしれない。出来合いの物かファーストフードか、コンビニ弁当。体に悪いものばかりを食べていただろうな。
くすっと笑って家に帰った。
家に戻ると一週間分の疲れが出てしまったのか、お弁当をテーブルに置いてうとうとしてしまった。
「……う、……みう、美羽!」
呼びかけられて体が揺すられ、目を覚ます。大くんが心配そうな顔で覗きこんでいた。
「……あ、やだ。眠ってしまってた……」
壁に掛けてある時計を見ると、深夜一時。明日は休みだから夜更かししても平気だけど……大くんは疲れてないかな。
「お帰りなさい、大くん」
大くんは私をふわりと包み込むように抱きしめてくれた。安心してまた眠気が襲ってきたのだけど、甘い匂いがして一気に意識がはっきりしてしまった。
……女の人の香りがする。
「遅くなってごめんな」
「……いや、大丈夫だよ」
抱きしめられたままいるのが嫌で、大くんから離れる。すっと立ち上がった私は「明日も早いでしょ? 早くお風呂入ってきた方がいいよ」と言ってキッチンへ行く。
友達に会うって言ってたけど……。匂いが服に移るほど密着していたのだろうか。
もしかして――浮気?
大くんはそんなことしない人だよね。