シリーズ全UP済。果物のように甘いだけじゃない
玲とコーくんが帰って紫藤さんと二人きりになると、壁際まで追い詰められる。
「付き合ってないと思ってたんだ?」
「だって好きだとか言われたことないですし」
「……おしおき」
おでこにチュッとキスをされると、恥ずかしさと嬉しさで顔が熱くなってくる。
「ハッキリと言葉で言わなきゃ分かんないか……。美羽、愛してるよ。俺の女になって」
「は、はい」
素直に答えてじっと紫藤さんを見つめた。
時計は深夜〇時を過ぎたところで、十一月三日になっていた。
「今日を付き合い始めた日にしよーな」
ウエストに手を回しギュッとされる。
人生初めての恋人ができた瞬間で夢みたい。抱きしめたまま頭から声が降ってくる。
「付き合い始めた日にこんなこと言うなんて変かもしれないけど……。今月、十四日にシングルが出たら、きっと売れると思うんだ。赤坂のおかげで。そうしたら、一応アイドルになるはずなんだ。思うように会えなくて辛い日もあるかもしれないけど、美羽が卒業したら結婚しよう。それまでひたすら頑張って、地位を確立して、お前を幸せにするから」
結婚しようだなんて、そこまで真剣に思ってくれているんだと知って涙が溢れてくる。
「紫藤さん」
「あー、ダメだ。名前で呼んで」
「え?」
「俺と美羽は恋人なんだぞ?」
名前で呼ぶなんてハードルが高すぎる。困っていると、嬉しそうに私を見つめていた。私が困った顔をするのが楽しいみたいだ。
「じゃあ、大くんでもいいですか?」
「いいよ。美羽」
「大くん……んっ」
紫藤さん、改め大くんは、それはそれは甘いキスをくれた。やっと解放されると、今度はラッピングされたモノを差し出される。首をかしげると。
「遅れたけど、誕生日プレゼント」
「あ、ありがとうございます」
もらえるなんて思っていなかったから、驚く。
「開けてみ?」
「はい」
丁寧に包装紙を外した。細長い箱はアクセサリーが入っていると予想がつく。ドキドキしながら開いてみると、ブレスレットだった。
キラキラっと光っていて可愛い。好きな人からこんな風にプレゼントしてもらえるなんて、運を使い果たしたかも。
ソファーに並んで座ると、手首を掴まれた。そしてブレスレットをつけてくれる。
「うわ、可愛い。本当にありがとうございます。大くん」
「どういたしまして。よーく見せて」
腕を差し出すと大くんは手のくるぶしにキスをする。
「この骨って手のくるぶしって言わないよね?」
くすぐったくて、それだけで感じてしまった私は隠すように「さあ?」と言う。(後日調べたら『尺骨茎状突起』って書いてあって、教えてあげるとまたパクって食べられた)
その骨からキスは指先に移動して、どんどんと服を脱がされていく。
「今日は拒否しないんだ?」
「だって。恋人……ですもんね?信じていいんですよね?」
「だから、信じて」
疑っていても始まらない。
私は、コクリと頷いて大くんを受け入れた。身も心も包み込んでくれる。なんて幸せなんだろう。
首筋に落ちてくる唇がいつもよりも、優しくて温かい感じがするの。大好きで腕を伸ばして抱きつこうとすると、キュって抱きしめてくれる。いっぱい気持ちよくしてくれて泣きそうになった。
「付き合ってないと思ってたんだ?」
「だって好きだとか言われたことないですし」
「……おしおき」
おでこにチュッとキスをされると、恥ずかしさと嬉しさで顔が熱くなってくる。
「ハッキリと言葉で言わなきゃ分かんないか……。美羽、愛してるよ。俺の女になって」
「は、はい」
素直に答えてじっと紫藤さんを見つめた。
時計は深夜〇時を過ぎたところで、十一月三日になっていた。
「今日を付き合い始めた日にしよーな」
ウエストに手を回しギュッとされる。
人生初めての恋人ができた瞬間で夢みたい。抱きしめたまま頭から声が降ってくる。
「付き合い始めた日にこんなこと言うなんて変かもしれないけど……。今月、十四日にシングルが出たら、きっと売れると思うんだ。赤坂のおかげで。そうしたら、一応アイドルになるはずなんだ。思うように会えなくて辛い日もあるかもしれないけど、美羽が卒業したら結婚しよう。それまでひたすら頑張って、地位を確立して、お前を幸せにするから」
結婚しようだなんて、そこまで真剣に思ってくれているんだと知って涙が溢れてくる。
「紫藤さん」
「あー、ダメだ。名前で呼んで」
「え?」
「俺と美羽は恋人なんだぞ?」
名前で呼ぶなんてハードルが高すぎる。困っていると、嬉しそうに私を見つめていた。私が困った顔をするのが楽しいみたいだ。
「じゃあ、大くんでもいいですか?」
「いいよ。美羽」
「大くん……んっ」
紫藤さん、改め大くんは、それはそれは甘いキスをくれた。やっと解放されると、今度はラッピングされたモノを差し出される。首をかしげると。
「遅れたけど、誕生日プレゼント」
「あ、ありがとうございます」
もらえるなんて思っていなかったから、驚く。
「開けてみ?」
「はい」
丁寧に包装紙を外した。細長い箱はアクセサリーが入っていると予想がつく。ドキドキしながら開いてみると、ブレスレットだった。
キラキラっと光っていて可愛い。好きな人からこんな風にプレゼントしてもらえるなんて、運を使い果たしたかも。
ソファーに並んで座ると、手首を掴まれた。そしてブレスレットをつけてくれる。
「うわ、可愛い。本当にありがとうございます。大くん」
「どういたしまして。よーく見せて」
腕を差し出すと大くんは手のくるぶしにキスをする。
「この骨って手のくるぶしって言わないよね?」
くすぐったくて、それだけで感じてしまった私は隠すように「さあ?」と言う。(後日調べたら『尺骨茎状突起』って書いてあって、教えてあげるとまたパクって食べられた)
その骨からキスは指先に移動して、どんどんと服を脱がされていく。
「今日は拒否しないんだ?」
「だって。恋人……ですもんね?信じていいんですよね?」
「だから、信じて」
疑っていても始まらない。
私は、コクリと頷いて大くんを受け入れた。身も心も包み込んでくれる。なんて幸せなんだろう。
首筋に落ちてくる唇がいつもよりも、優しくて温かい感じがするの。大好きで腕を伸ばして抱きつこうとすると、キュって抱きしめてくれる。いっぱい気持ちよくしてくれて泣きそうになった。