先日、芸能界を引退した推しが殺し屋になっていました
ハッ!

浴室の中。

妄想から抜け出した私は、上がりまくりの口角を速やかに下ろした。

ーージャー!

朝風呂。

キセキ様の優しいお心遣いでただいまキセキ様宅でお風呂をお借りしている所。

もちろん私ひとりで。

推しのお風呂。

推しの浴室。

推しの湯船。

なんだか全てがえろくて……

色々妄想してしまった。

「てへへ……てへ…」

思い出すだけで思わずにやけてしまう。

あぁ…。どうして私はこんなにも素晴らしい妄想から離脱してしまったのだろう。

控えめに言って……

ひったひたのフレンチトーストぐらい…

もっとたっぷりひたりたい……!

もはや需要しかなくない!?

VRでいつでも体験出来るようにして欲しい!

はぁあああ…っ。

ただいま、私の中の全遺伝子が喜びの儀式を開催致しております。

それから私はもう1度キセキ様とふたりで湯船に浸かる妄想に気が済むまでたっぷりと浸った。
< 35 / 59 >

この作品をシェア

pagetop