先日、芸能界を引退した推しが殺し屋になっていました
【奇跡side】
昨晩から家に変態が潜み始めた。
「もうそろコンビニ……行こうかな」
女がポツリ、と呟き、自身のスマホの中にある俺を舐めまわすように見つめていた。
「……」
「殺し屋ver.のキセキ様を印刷してうちわとか作りたい……! 私のハートを射抜いて!とかどうかな!? きゃぁ!なにそれ!超いい! あ、でも拳銃ならぶち抜いて!とかの方がいいかな……!?」
朝から、ぶつくさと……。
こんな見ず知らずの女を家に置くなんて俺もどうかしてるが……、こいつがこんな貧乏ヲタクになったのは俺にも責任の一端がある気がして放っておけなかった。
「もう公式が作ってくれないのなら推しのグッズは私が作る……!」
何を意気込んでんだか……。
「あのな……、このクソヲタク…」
「はいっ!なんでしょう!?」
「クソヲタクで返事すんなよ……」
仕方ないから俺は呼んでやった。
………………………不憫に思っただけだ。
「つぼみちゃんさ、この世で生きる上で1番大切な────」
「……うっ!!!!」
「え!? は!? おい、どうした!?」
いきなり胸を押さえ、床にうずくまった女の姿に俺は動揺し、慌てて駆け寄った。
「おい! おい!」
まさか栄養失調か……!?
なんて、考えていると……
「大丈夫です大丈夫です…!!ちょっと胸があれしちゃいました……っ」
「あれ、ってなんだよ……」
「撃ち抜かれちゃいました……」
「……」
…………………………は?
昨晩から家に変態が潜み始めた。
「もうそろコンビニ……行こうかな」
女がポツリ、と呟き、自身のスマホの中にある俺を舐めまわすように見つめていた。
「……」
「殺し屋ver.のキセキ様を印刷してうちわとか作りたい……! 私のハートを射抜いて!とかどうかな!? きゃぁ!なにそれ!超いい! あ、でも拳銃ならぶち抜いて!とかの方がいいかな……!?」
朝から、ぶつくさと……。
こんな見ず知らずの女を家に置くなんて俺もどうかしてるが……、こいつがこんな貧乏ヲタクになったのは俺にも責任の一端がある気がして放っておけなかった。
「もう公式が作ってくれないのなら推しのグッズは私が作る……!」
何を意気込んでんだか……。
「あのな……、このクソヲタク…」
「はいっ!なんでしょう!?」
「クソヲタクで返事すんなよ……」
仕方ないから俺は呼んでやった。
………………………不憫に思っただけだ。
「つぼみちゃんさ、この世で生きる上で1番大切な────」
「……うっ!!!!」
「え!? は!? おい、どうした!?」
いきなり胸を押さえ、床にうずくまった女の姿に俺は動揺し、慌てて駆け寄った。
「おい! おい!」
まさか栄養失調か……!?
なんて、考えていると……
「大丈夫です大丈夫です…!!ちょっと胸があれしちゃいました……っ」
「あれ、ってなんだよ……」
「撃ち抜かれちゃいました……」
「……」
…………………………は?