先日、芸能界を引退した推しが殺し屋になっていました
「あ…、もう7時半だぞ?」

「え?」

「今日体育祭なんだろ?」

「……」

「きゃー! ちっ、遅刻…っ! きゃっ…」

早く着替えなきゃ!と思いっきり腰を上げた私。

しかしバランスを崩し、キセキ様の胸にダイブしてしまった。

「……!!すっ、すみません…!!お怪我はありませんか…っ!」

まるで私がベッドにキセキ様を押し倒しているような姿勢になってしまった!

でも次の瞬間。

「ひゃっ…」

自身に乗りかかる私の体をゴロン、と強引に倒したキセキ様。

そして…、今度は私が下になった。

キセキ様に押し倒されているような体勢だ。

「きっ、キセキ…様…っ」

「あのさ。昨日…俺になら手出されても構わない、って言ったよな?」

「えっ」

え……っ??

まさかっ、まさかキセキ様のスイッチが…とうとうONに…!?!?

ぁああああああ!?!?

私これから…っ、食べられちゃううぅ!!

心なしか目付きが色っぽい気がするし……!
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