真名子さんの名(字)活
完成したレシピ通りの料理を食べる食欲も無く、当たり前におむすび君も食べようとしない。
周りも「やっぱり……なんか……ね?」みたいな美味いのか不味いのか、微妙な反応で少しだけ食べている。
ちなみに妃は自分で自分を誉めてあげたいです!みたいな満足顔で、自分で作った肉じゃがホワイトソースをバクバク食べていた。
アンタの好みかい……。
「親睦は深まりましたか?でわ!後片付けして後は解散してください。後片付けも料理ですよ!」
また謎のよーいドン!を言われたおむすびを除いた男女が、食べたものや使った食器を片付けていく。
完全にふて腐れているおむすび君は、足を組ながら椅子に座ったままで、生ゴミと一緒に出してやろうかと殺意がわく。
ねぇわ!本っっ当にねぇわ!
ギリギリインプットしたおむすびの年齢27歳にもねぇわ!ってなった。
おむすびのママ!
育て方完全に間違えてるからな!?
母親大好きなのは良いことだ、家族愛があるのは素敵な事だ。
好き嫌いも仕方ない、世には不得意なものもあるだろう。
でも舌打ちしながらママと比べる行為や皆がキチンと動いているなか、後片付けも手伝わないのはママの教えが甘過ぎだ!!
ここまで育てた息子がこちらですと横から出されたかのような、糞男の出来上がり。
もはや3分で語り尽くせる品物。
「あ、すいません。余った料理持って帰りたいのでタッパーとかあります?」
と、ホルモンに渡す料理を詰めたくて妃に聞いたら、その者は死刑!!みたいな顔で睨まれて無言でタッパー渡された。
渡されたというかフリスビーみたいにシュッ!って投げられて、え!?どゆこと!?私何かした?と、思いながらまさかのナイスキャッチした私。
各自解散してる中、茶色と白が混ざってもはやパッと見カレー?のような作った物をタッパーに入れてると、おむすび君が妃に近付いていって
「ママ~!今日の人全然ダメだったよぉぉ。僕、ちぁぁゃんと食べられないって言ったのに、ぜぇんぶお野菜入れたんだよぉぉ」
「よしよし、可哀想に~。帰ったらママが、キヨシちゃんの好きなお野菜無しのカレーライス作ってあげるからねぇ」