友達以上恋人未満の片想い
熱心に外を見ている姿が気になって、後ろに回ってみるけどまだ星野さんは俺に気づかない。
一月の風が吹き込んでくる窓の外では、サッカー部が練習試合をしているところだった。
ちょうどサッカー部のエースである、隣のクラスの安堂隼斗がシュートを決め、星野さんの顔がぱっと綻んだ。
花が咲いたようなその笑顔に思わず目を奪われる。
「安堂のことが好きなの?」
ばっと前を向いた星野さんがやっと俺の存在に気づき、目を見開いた。
そしてその頰がみるみるうちに赤くなっていき、耳まで真っ赤に染まった。
「あ…見て…」
「あはは、めっちゃ真っ赤。安心してよ、誰にも言わないし」
もう一度グラウンドに視線を移すと、安堂はチームメイトにもみくちゃにされながら爽やかに笑っていた。
たしかにああいうタイプは俺と同じようにモテやすい。
実際に安堂を好きなやつも多いと聞くし。
「…うん、ありがとう…」
星野さんは顔を赤くしたまま、照れくさそうに俯いた。
いつから好きなのかとか、なんで好きなのとか気になることは多かったけど、こんなことしてる場合じゃないとふと思い出し、机の中に忘れていた財布を取る。
一月の風が吹き込んでくる窓の外では、サッカー部が練習試合をしているところだった。
ちょうどサッカー部のエースである、隣のクラスの安堂隼斗がシュートを決め、星野さんの顔がぱっと綻んだ。
花が咲いたようなその笑顔に思わず目を奪われる。
「安堂のことが好きなの?」
ばっと前を向いた星野さんがやっと俺の存在に気づき、目を見開いた。
そしてその頰がみるみるうちに赤くなっていき、耳まで真っ赤に染まった。
「あ…見て…」
「あはは、めっちゃ真っ赤。安心してよ、誰にも言わないし」
もう一度グラウンドに視線を移すと、安堂はチームメイトにもみくちゃにされながら爽やかに笑っていた。
たしかにああいうタイプは俺と同じようにモテやすい。
実際に安堂を好きなやつも多いと聞くし。
「…うん、ありがとう…」
星野さんは顔を赤くしたまま、照れくさそうに俯いた。
いつから好きなのかとか、なんで好きなのとか気になることは多かったけど、こんなことしてる場合じゃないとふと思い出し、机の中に忘れていた財布を取る。