友達以上恋人未満の片想い
「って、絆創膏買いに行っておまえを一人にさせたから、ナンパなんて目にあわせた俺に言われたくないよな」



きっとあいつだったらもっとうまくやれるだろう。


好きな女を危険な目にあわせることなく守ってあげられるんだろうな。



「そんなことない…!ごめんね、私がまだ遼と付き合ってることに慣れてないだけ。…でも、そうだよね。もう付き合ってるんだし、もっと遼に頼っていいんだよね。真っ先に気づいてくれて嬉しかったよ。ありがとう」



にこっと向日葵みたいな笑顔を見せた実里を、気づいたら抱きしめていた。



「り、遼…?」


「…ちゃんと実里のこと守る。俺のやり方で、実里を守るから」



実里の彼氏は俺だ。


この手で俺の大好きな実里の笑顔を守りたい。



そんな思いに答えるように実里はそっと俺の背中に手を回して抱きしめ返してくれた。





「なんか今日、あっという間だったねー」



帰りはバスで帰ることになり、バス停で四人で並んでいると五十嵐がぐーっと伸びをしながら言った。



「楽しかったからさ、また今度四人で遊ぼうよ!次は…遊園地とか!」


「うん、楽しそう」


「いいね、遊園地とか全然行ってないし!」
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