友達以上恋人未満の片想い
二階に続く階段の壁も本棚で、難しそうな小説がびっしりと並んでいる。
「ここ小説カフェなんだって。飲み物を飲みながらゆっくりと小説が読み放題できるとこ。小春ちゃんの好きなSF小説も日本一たくさんある場所なんだって」
「え、SFも?」
俺を振り返った小春ちゃんの目が幼い子どものようにキラキラと輝いていて、思わず吹き出す。
「たしか二階がSFエリアだってネットに書いてあったな…。行ってみる?」
「うん!」
ウキウキとした様子で俺の後をついてくる小春ちゃんに、「可愛いなぁ」とうっかり言葉に出してしまいそうなのを必死に堪える。
「すごい、古本屋に行っても見つけられなかったシリーズがこんなにたくさん…。どれから読めばいいんだろう…」
二人分のカフェラテを持って本棚の前でうーんと唸っている小春ちゃんの元に行く。
もうかれこれ十五分は悩んでいるみたいだ。
「決めた、これにする!」
「あ、決まった?」
その様子を向かい側になっている席に座って眺めていると、小説を二冊手にした小春ちゃんが駆け寄ってきた。
「はい、これは五十嵐くんにおすすめのやつね。SF初心者でも楽しめるやつだから」
「ん、ありがとう」
早速小説の世界に入り込んでしまった小春ちゃんに、くすりと小さく笑ってから小春ちゃんの貸してくれた小説に目を落とした。
「ここ小説カフェなんだって。飲み物を飲みながらゆっくりと小説が読み放題できるとこ。小春ちゃんの好きなSF小説も日本一たくさんある場所なんだって」
「え、SFも?」
俺を振り返った小春ちゃんの目が幼い子どものようにキラキラと輝いていて、思わず吹き出す。
「たしか二階がSFエリアだってネットに書いてあったな…。行ってみる?」
「うん!」
ウキウキとした様子で俺の後をついてくる小春ちゃんに、「可愛いなぁ」とうっかり言葉に出してしまいそうなのを必死に堪える。
「すごい、古本屋に行っても見つけられなかったシリーズがこんなにたくさん…。どれから読めばいいんだろう…」
二人分のカフェラテを持って本棚の前でうーんと唸っている小春ちゃんの元に行く。
もうかれこれ十五分は悩んでいるみたいだ。
「決めた、これにする!」
「あ、決まった?」
その様子を向かい側になっている席に座って眺めていると、小説を二冊手にした小春ちゃんが駆け寄ってきた。
「はい、これは五十嵐くんにおすすめのやつね。SF初心者でも楽しめるやつだから」
「ん、ありがとう」
早速小説の世界に入り込んでしまった小春ちゃんに、くすりと小さく笑ってから小春ちゃんの貸してくれた小説に目を落とした。