友達以上恋人未満の片想い
「んーどうかな。安堂くん小説あんまり好きじゃなさそう」
「はは、たしかに。小説より漫画読んでそうだもんね。なんなら体動かす方が好きか。じゃあスポッチャとか?」
「そもそも二人で遊びになんていけないよ、緊張しちゃって。だからあそこはまた五十嵐くんと二人で行きたいな」
にこっと微笑む小春ちゃんから目を逸らして、嬉しくてにやけそうになるのを必死に抑える。
「…俺、小春ちゃんの恋応援してるよ」
「ん?うん、それはもう知ってるよ」
何言ってるのと笑う小春ちゃんに、そうじゃないよと言いたくなる。
…俺は本当に小春ちゃんの恋を応援すると決めたんだ。
この気持ちは死ぬまで伝えない。墓場まで持ってくんだって。
安堂のことがどれだけ好きか近くで見てきたから、だから小春ちゃんの恋が実ってほしいと願うようになった。
小春ちゃんが幸せなら、隣にいるのは俺じゃなくてもいい。
*
「ねえ芦屋。どうやったらバレンタインってこの世から消せると思う?」
「…は?」
俺が前の席に座っているというのに、遠慮なくイヤホンを耳にさしていた芦屋が怪訝そうに閉じていた目を開けた。
「もう明日バレンタインだよ!どうすればいいんだよぉー」
「はは、たしかに。小説より漫画読んでそうだもんね。なんなら体動かす方が好きか。じゃあスポッチャとか?」
「そもそも二人で遊びになんていけないよ、緊張しちゃって。だからあそこはまた五十嵐くんと二人で行きたいな」
にこっと微笑む小春ちゃんから目を逸らして、嬉しくてにやけそうになるのを必死に抑える。
「…俺、小春ちゃんの恋応援してるよ」
「ん?うん、それはもう知ってるよ」
何言ってるのと笑う小春ちゃんに、そうじゃないよと言いたくなる。
…俺は本当に小春ちゃんの恋を応援すると決めたんだ。
この気持ちは死ぬまで伝えない。墓場まで持ってくんだって。
安堂のことがどれだけ好きか近くで見てきたから、だから小春ちゃんの恋が実ってほしいと願うようになった。
小春ちゃんが幸せなら、隣にいるのは俺じゃなくてもいい。
*
「ねえ芦屋。どうやったらバレンタインってこの世から消せると思う?」
「…は?」
俺が前の席に座っているというのに、遠慮なくイヤホンを耳にさしていた芦屋が怪訝そうに閉じていた目を開けた。
「もう明日バレンタインだよ!どうすればいいんだよぉー」