あの日の約束を、聖なる夜に。
きっかけの日



冷え込む日も増えてきて、

今日は2学期の終業式の日

宏斗とほとんど話さずに過ごした半年だったけど、

別にいなくても生きていけるのかもな。なんて思いながら

目線は教室の真ん中にいるあいつを追いかける



「あけみ!行くよ〜」

「うん!」



友達と一緒に下駄箱に向かう

冬休みもたくさん遊ぼうねなんて言いながら外に出ようとすると



「あけみ!」

「・・、なに?」



名前を呼ばれたのはほんとに久しぶりだし

こんなに近くで話すのも久しぶりで



「今日、部屋行く、夜」

「・・ん、わかった」


わざわざ言っておくなんて、

なんか話でもあるのかなと不思議に思いながら

もう部屋に来るのも約束をしなきゃいけなんだって

面倒くさい感情も出てきて笑ってしまう

そんなこと思いながらも

そわそわしている自分を見て恋する乙女か、と突っ込んでみる

浮き足立つ気持ちを抑えきれず、いつもより早く家に着いた。
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