あの日の約束を、聖なる夜に。
学校の課題をしていると隣の家の窓が開く音がする
慌てて窓を開けると宏斗がベランダの柵をまたぐところだった
「ちょっと!」
へへっと笑ってこっちに飛び降りる
「危ないじゃん、」
「あけみの部屋行く時玄関から入ったことなんかなくね?」
「いつの話してんの、もう高校生だよ?」
「はいはーい」
聞いてるのか聞いてないのか分からない返事をして
当たり前のように床に座る宏斗
年頃の女子の部屋に入って堂々としてるんじゃないよって
小言の一つでも言おうとしたけど
めんどくさくなってベッドに座る
「なんか、話?わざわざ」
「なんか話ないときちゃだめなの?」
「別に、いいけど。
なんかあるのかと思っただけ」
「ふぅん」
納得していないような顔をしながらも、口が開く
「ね、24日空いてる?」
「今年もクリスマス会するんでしょ」
私をちょっと上目遣いで見る宏斗
こいつは私がその顔に弱いことを知っていてやっているし、
この後言われることは大抵ろくなことがないのも十分に知っている
「それ25でしょ。24日開けといてよ」
「なにすんの?」