クールな御曹司は強気な彼女を逃さない〜続編〜

違う。

俺は慌てて、麗を追いかけ後ろからきつく抱きしめた。

逃すかよ。

「やめて!!いーよ純平!!無理しないで!」


違う。
違うんだ。

そんな事、言わせたいんじゃない。
暴れる麗を、更に抱きしめる。


「麗。違うんだ。


聞いてくれ」


そして、麗が大人しくなった所で
抱きしめたまま話しだす。


「俺。遠慮してたんだ。
本当は、麗と1日でも早く暮らしたかった。
だけど、麗はまだ東京に引っ越してきたばかりだったろ?
やっと、塁との暮らしに慣れてきた所に
俺の家に引っ越しても、
今度はレジデンスが完成したら、また引っ越しだろ?
麗が、大変なんじゃないかと思って。

だったら、レジデンスの完成までは我慢しようと思ってたんだ。


麗。もう遠慮はなしだ。

日本に帰ったら、俺の家に来い。

それにお前は、他人じゃないだろ。

俺のだ。

嫌だとは、言わせない。
いいな?」

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