婚約者の浮気相手は母でした。
その前に私達は、家同士の問題を解決しなければならない。
私達ローライト侯爵家とリビルト様のエルヴィー侯爵家との間で決められた婚約をどうするかを、考える必要があるのだ。
「エルヴィー侯爵に、とりあえずこの事実を伝えるとしよう。当然のことながら、リビルトがアルメアを裏切ったという事実は重い。その相手がこちらの身内であるという点も考慮する必要はあるが、彼のことを信頼できるかと言ったら微妙な所だ」
「ええ、私としても彼に嫁ぐのは不安があります」
「エルヴィー侯爵がどう思うかはわからないが、こちらとしてはこの婚約を破棄したい。アルメアとしても、それで構わないだろうか?」
「お父様が駄目だと言っても、そうしたいくらいです」
リビルト様とは、これまでそれなりに上手くやっていたつもりである。彼は紳士的で優しい人だった。ある程度の好感さえ、覚えていたくらいだ。
しかし、既に私の中で彼という存在は関わりたくないものになっていた。実の母の浮気相手、それは私にとって、嫌悪の対象にしかならなかったのだ。
私達ローライト侯爵家とリビルト様のエルヴィー侯爵家との間で決められた婚約をどうするかを、考える必要があるのだ。
「エルヴィー侯爵に、とりあえずこの事実を伝えるとしよう。当然のことながら、リビルトがアルメアを裏切ったという事実は重い。その相手がこちらの身内であるという点も考慮する必要はあるが、彼のことを信頼できるかと言ったら微妙な所だ」
「ええ、私としても彼に嫁ぐのは不安があります」
「エルヴィー侯爵がどう思うかはわからないが、こちらとしてはこの婚約を破棄したい。アルメアとしても、それで構わないだろうか?」
「お父様が駄目だと言っても、そうしたいくらいです」
リビルト様とは、これまでそれなりに上手くやっていたつもりである。彼は紳士的で優しい人だった。ある程度の好感さえ、覚えていたくらいだ。
しかし、既に私の中で彼という存在は関わりたくないものになっていた。実の母の浮気相手、それは私にとって、嫌悪の対象にしかならなかったのだ。