手の届かない、桜の木の下の君へ
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「この調子なら予定通り外泊出来そうだね」

「やった、ありがとう」

「あんまりはしゃぎすぎないでよ、ここで崩したら元も子もないから」

「わかってるよ」



わたしの名前は佐藤ことり

ここ、さくら記念病院の小児科に入院している17歳

物心ついたときにはこの病院に居て

人生のほとんどの時間をここで過ごしてきた



「ことりちゃんおはよう、調子どう?」

「おはようございます、元気だよー」

「13時から検査、部屋で待っててね」

「はーい」
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