手の届かない、桜の木の下の君へ
6
朝起きて、ご飯を食べてすぐにそうくんの部屋に行って、少し話して
学校に行って、午後は子どもたちと遊んで
またそうくんと話して、寝るような生活を続けていると
外泊の日がすぐそこまで迫っていた。
何ヶ月か前から楽しみにしていた外泊なのに
3日もそうくんと会えないと思うと少しだけ寂しくなってきた
「明後日からね、私外泊するの」
「そうなんだ、良いね」
「そうくんと3日も話せないの寂しいんだけど、笑」
「えー、楽しい土産話待ってるよ」
「考えとく。あーもう9時だ。怒られる前に帰るね」
「うん、また怒られちゃうよ」
にやっといたずらっこのような顔をするそうくん
「あ、ことりちゃん、いってらっしゃい」
「いってきます」
くすっと笑って部屋を出る。