手の届かない、桜の木の下の君へ


朝の診察が終わるとすぐに、病院の中にある小さな学校

「院内学級」に行く。

学校といっても先生が1人だけいる小さな部屋で

そこに小児科に入院している子どもたちが集まって勉強をしている。


いつのまにか同世代の子はみんないなくなっちゃって

気づいたときには最年長になっていた

一緒に勉強したりお話するのは年下の子たちばっかりだけど

先生になった気分で結構気に入っているんだ。



「おはよー、みぃちゃん早いね」

「ことねぇ!おはよ!」

「ちゃんと診察受けてきましたか?」

「はーい!」

「お、偉い!たーくんもおはよう」

「おはよー、今日お熱なかった!」

「良かったじゃん!頑張って点滴したもんね」

「うん!」


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