手の届かない、桜の木の下の君へ
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「みどり先生心配するからそろそろ帰るね」
「うん、また明日」
「ばいばい」
部屋に戻ってベッドに寝転がるとどっと疲れが襲ってきた
気づいたときには眠っていて
次に見たのは先生の心配そうな顔
「あれ、せんせいだ」
「おはよ、熱あるよ」
「なんかだるいと思った」
「ウイルス性じゃなさそうだから何日か休めば大丈夫」
「はーい」
なかなか熱が下がらなくて、学校にもそうくんのところにも行けず
退屈な数日を過ごした。
時々、みどり先生が来てくれたけど
心ここにあらずって感じだし、私も外泊前に言ってた
話っていうのが気になってあんまり楽しくなかった