手の届かない、桜の木の下の君へ
10



私がさっき思い出した記憶と同じで、本当に忘れていたんだと実感する

だけど、1つだけひっかかることがあって



「ねぇ、そう、あのさ・・」

「ん?なぁに?」

「あのとき、ひなが死んじゃったとき。そうは長くても



・・1年だって言われていたよね」



「そっか・・ほんとに全部思い出したんだね」



そう言って微笑んだそうは桜の木の根本に座り込んだ

私の方を振り向き、おいでというので近くに寄る



「ここに、タイムカプセル埋めたでしょ。開けよう?」

「う、うん、わかった」

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