手の届かない、桜の木の下の君へ
小さな缶のタイムカプセルは少し掘り起こすとすぐに出てきた。
「懐かしい、こんなに綺麗に残ってるものなんだね」
「そうだね、」
黄色の箱を開けると、中には色々なおもちゃと3つの封筒が入っていた
その中の一つは、そうの遺書だった
「そっか生きたんだ、すごい、よかった、」
ぱっとそうの顔をみるとすごく悲しそうな表情をしていた
「そう?」
「ことり、ちがうんだ。僕はもう
この世界にはいないんだ」
そう言われた時、驚きよりも納得してしまう自分が居た
人と病室を出ないこと、みどり先生がすごく心配そうだったこと
私の好きなものをすぐに当てちゃうところ、
何より10際の頃から今まで病院内で一度も会わなかったこと。