この結婚には愛しかない
「スーツ一緒に取りに行こ。先日は失礼な態度とってしまってすみませんって謝ろう。恋人いるか聞けたらいいけど、店長さんは仕事中だもんね」

「謝れない聞けないシラフじゃ無理」

「つか、メシ誘えば?」

「「それだ!」」

莉央とハモった。目を合わせて笑ってると、ドヤ顔の長谷川くんからいいアイデアがどんどん生まれる。

長谷川くんって経験豊富かも。まあ見た目いいし、社内人気も高いし。モテ人生歩んでそう。今度詳しく聞こ。


「アレっすね。閉店時間のちょい前を狙って行けば声掛けやすくないっすか?客も店員も少なそう。なおかつ店長は締めの時間帯に高確率でいそう」

「それあり!でも待って。問題は私が誘えるかどうかだわ」

「私が誘う!店長さんにも誰か誘ってもらって、4人でお食事行かない?」

「りおりお愛してる」「は?小泉さん行かんでいいでしょ」


長谷川くんと言葉が被る。すまん長谷川。莉央がいてくれたら心強い。


「嬉しいんだけど、莉央男の人...大丈夫?」

「一緒に働くわけじゃないから全然大丈夫。それに佐和の力になりたい」

「俺も行く。メンツは店長、宮内さん、小泉さん、俺」

「いやおかしいわ」
< 241 / 348 >

この作品をシェア

pagetop