この結婚には愛しかない
「湊さんすみません。私この前から2人の邪魔ばっかりして」
「大丈夫だよ。俺たちのことは気にしないで」
「ごめんなさい。佐和もごめんね?」
「全然大丈夫だから謝らないで」
「ありがとう」
聞けば、佐和は湊さんの仕事が終わるのを待っていて、長谷川くんから電話があった時、ちょうど会ったばかりのタイミングだったらしい。
佐和の彼氏は、オーダーメイドも扱うスーツ店の店長をしている。仕事用のスーツを新調したくて佐和に付き合ってもらって行った時、佐和が一目惚れしたのだ。
長谷川くんも湊さんを初めて見た時、俺もあんなかっこいい大人な男になりたいと言っていた。
佐和が私の手を握ってくれる。こっちを向いて、にこりと微笑んでくれて。
「莉央、がんばったね」
そう言ってくれて、また泣いてしまった。
佐和が運転席の湊さんの方に身を乗り出し、何やら指示を出しているのが聞こえる。
長谷川くんも「そうしましょう」と同意して、車が動き出した。
5分ほど走った車が、コーヒーショップの駐車場に入って行った。それから、1番奥のスペースに止め、湊さんが運転席から後ろを振り返った。
「大丈夫だよ。俺たちのことは気にしないで」
「ごめんなさい。佐和もごめんね?」
「全然大丈夫だから謝らないで」
「ありがとう」
聞けば、佐和は湊さんの仕事が終わるのを待っていて、長谷川くんから電話があった時、ちょうど会ったばかりのタイミングだったらしい。
佐和の彼氏は、オーダーメイドも扱うスーツ店の店長をしている。仕事用のスーツを新調したくて佐和に付き合ってもらって行った時、佐和が一目惚れしたのだ。
長谷川くんも湊さんを初めて見た時、俺もあんなかっこいい大人な男になりたいと言っていた。
佐和が私の手を握ってくれる。こっちを向いて、にこりと微笑んでくれて。
「莉央、がんばったね」
そう言ってくれて、また泣いてしまった。
佐和が運転席の湊さんの方に身を乗り出し、何やら指示を出しているのが聞こえる。
長谷川くんも「そうしましょう」と同意して、車が動き出した。
5分ほど走った車が、コーヒーショップの駐車場に入って行った。それから、1番奥のスペースに止め、湊さんが運転席から後ろを振り返った。