この結婚には愛しかない
「佐和は今日も莉央ちゃんの家に泊まる?」
湊さんが私に聞いてくれた。
湊さんは今日もこうして雨の中車を出してくれて、佐和との時間を邪魔したのに、イヤな顔を見せないどころかこんなに親切にしてくれる。
どうして私の周りの人はみんなこんなに優しいんだろうと思えるほど、転職してから人間関係に恵まれている。
「もう大丈夫。湊さんありがとう」
「じゃあ俺が泊まりますね。とりあえずびしょ濡れなんで風呂一緒に入りましょ。あ、湊さんアレ買うんでコンビニ寄ってもらっていいですか?」
「長谷川くん降りて」
「ひでえ」
私と長谷川くんとのやり取りを、佐和も湊さんも笑った。
湊さんは結局、私と長谷川くんを家まで送ってくれた。
先に降りた私を、長谷川くんが車から降りてマンション入口まで見送ってくれた。
さっきはわざとらしく冷たい声で「降りて」って言ったけど、本当に感謝してる。
「長谷川くん。本当にありがとう。いつも助けてもらってばかりでごめんね」
別れ際にそう伝えたら。
「泊まって欲しくなりました?引き止めるなら今のうちですよ」と笑った。
いつの間にか雨は上がっていた。
これから、本格的な夏が始まる。
湊さんが私に聞いてくれた。
湊さんは今日もこうして雨の中車を出してくれて、佐和との時間を邪魔したのに、イヤな顔を見せないどころかこんなに親切にしてくれる。
どうして私の周りの人はみんなこんなに優しいんだろうと思えるほど、転職してから人間関係に恵まれている。
「もう大丈夫。湊さんありがとう」
「じゃあ俺が泊まりますね。とりあえずびしょ濡れなんで風呂一緒に入りましょ。あ、湊さんアレ買うんでコンビニ寄ってもらっていいですか?」
「長谷川くん降りて」
「ひでえ」
私と長谷川くんとのやり取りを、佐和も湊さんも笑った。
湊さんは結局、私と長谷川くんを家まで送ってくれた。
先に降りた私を、長谷川くんが車から降りてマンション入口まで見送ってくれた。
さっきはわざとらしく冷たい声で「降りて」って言ったけど、本当に感謝してる。
「長谷川くん。本当にありがとう。いつも助けてもらってばかりでごめんね」
別れ際にそう伝えたら。
「泊まって欲しくなりました?引き止めるなら今のうちですよ」と笑った。
いつの間にか雨は上がっていた。
これから、本格的な夏が始まる。