この結婚には愛しかない
6.つまみ食いと神田さん
伊織さんとの奇跡のような一夜が明けた。
昨夜、真っ赤なバラの花びらが浮かぶジャグジーで、シャンパンを飲みながらたくさん話をして、たくさん笑った。
いつお考えになったのか。
この休日は伊織さんのプランに沿って過ごすことになった。
広いバスルームで、伊織さんのバックに街が一望できる窓。
ゆらゆら揺れるキャンドルに照らされた、伊織さんの髪の毛から落ちる雫すらかっこよくて、全身全パーツに保険をかけた方がいいと言うと笑われた。
その後、しっかり“有言実行”されたのは割愛。
遅めのモーニングをお部屋でいただいて、今は伊織さんが手配されたレンタカーで自宅に送ってもらっている。
「この車どう?これ買おうと思ってるから、試乗を兼ねてこれ借りたんだ」
「車のことよく分からないんですけど、すごくかっこよくて伊織さんにお似合いです」
「ありがとう。運転してて乗りやすいからこれに決めた。明日ディーラー一緒に行こう」
「はい。楽しみです」
さすがにもう、これは夢じゃないと分かっている。それでもまだ夢かと自問してしまう。
昨夜、真っ赤なバラの花びらが浮かぶジャグジーで、シャンパンを飲みながらたくさん話をして、たくさん笑った。
いつお考えになったのか。
この休日は伊織さんのプランに沿って過ごすことになった。
広いバスルームで、伊織さんのバックに街が一望できる窓。
ゆらゆら揺れるキャンドルに照らされた、伊織さんの髪の毛から落ちる雫すらかっこよくて、全身全パーツに保険をかけた方がいいと言うと笑われた。
その後、しっかり“有言実行”されたのは割愛。
遅めのモーニングをお部屋でいただいて、今は伊織さんが手配されたレンタカーで自宅に送ってもらっている。
「この車どう?これ買おうと思ってるから、試乗を兼ねてこれ借りたんだ」
「車のことよく分からないんですけど、すごくかっこよくて伊織さんにお似合いです」
「ありがとう。運転してて乗りやすいからこれに決めた。明日ディーラー一緒に行こう」
「はい。楽しみです」
さすがにもう、これは夢じゃないと分かっている。それでもまだ夢かと自問してしまう。