Heart magic



なんて、思ってたら心を見透かしたような答えが返ってきた。


突拍子のない申し出とともに。


「いーえ、別になにもないっすよ。…いや、もしだったら今度小説書くの手伝いますって思って。俺の幼馴染が昔から小説書いてて、手伝ったことあるし。」


「………。えっ…?」


桜也くんはフッと笑ったあと、こちらをはっきり見てきた。


きれいな桜也くんの目が私の瞳を捉える。

 

……初めて、桜也くんの目をはっきり見たかもしれない。


涼やかで力強く感じる、少し茶色をした瞳だった。



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