Heart magic



「そろそろ昼にする?叶葉さん。」 



律儀に名前だけはさん付けをしてくる。 

いや、他に呼び方を考えるのが面倒くさいだけかな。



「だね。レストランはこっちだよ。」


「ん、わかった。……っていうか叶葉さんって、ふわふわしてるようで計画性あるよな。」


レストランまでの道のりを歩き始めるといきなりそんなことを言われる。



「……ごめん、喧嘩売ってる?」



「褒め言葉。最初の印象がなんか彷徨ってるような感じがしたから。」

……ふつーに褒めてないでしょ、これ。



「……桜也にはオブラートで包むって気遣いできないよねぇ。」


ほんっとズバッと言いすぎだ。

私は呆れ気味に言う。




これを職場でやったら追放とか有り得そうなんだけど……。

まぁ、桜也が何をしてるのかは知らないが。



< 27 / 50 >

この作品をシェア

pagetop