あなたの子ですよ~王太子に捨てられた聖女は、彼の子を産んだ~
「そうか……出席の連絡を……」
「コリーン様は?」
アルフィーの言葉に戸惑う。
コリーンは、王城の寝室に引きこもっている。連日届く嘆願書に怯えるかのようにして、部屋から出てこない。
国王は、クロヴィスとコリーンの結婚を早めるようにと急かしているが、クロヴィスがそれを引き延ばしていた。
このまま彼女と結婚をしていいのだろうか。そう思いつつも、結婚するしかないのだろう。
「あれでも私の婚約者だからな。連れていく」
招待状にはしっかりとコリーンのことも書かれていた。クロヴィスが聖女と婚約しているのは、イングラム国内だけでなく、周辺国にとっても知らない者はいない。
それに外に連れ出せば気分転換にもなって、コリーンの考えも変わるかもしれない。
クロヴィスはそう思っていた。
「コリーンの元へ行く。この件を話さなければならないからな」
アルフィーは黙って頭を下げる。
コリーンはやはり寝室にいるとのことだった。この寝室は二人の部屋になる予定なのだが、クロヴィスは一度もここで寝たことはない。
広くて寝心地のいい寝台に、コリーンはいつも一人で眠っている。
「コリーン、いるのか?」
寝台の真ん中がこんもりと膨れ上がっていた。
「コリーン……」
もぞもぞと塊が動く。
「コリーン様は?」
アルフィーの言葉に戸惑う。
コリーンは、王城の寝室に引きこもっている。連日届く嘆願書に怯えるかのようにして、部屋から出てこない。
国王は、クロヴィスとコリーンの結婚を早めるようにと急かしているが、クロヴィスがそれを引き延ばしていた。
このまま彼女と結婚をしていいのだろうか。そう思いつつも、結婚するしかないのだろう。
「あれでも私の婚約者だからな。連れていく」
招待状にはしっかりとコリーンのことも書かれていた。クロヴィスが聖女と婚約しているのは、イングラム国内だけでなく、周辺国にとっても知らない者はいない。
それに外に連れ出せば気分転換にもなって、コリーンの考えも変わるかもしれない。
クロヴィスはそう思っていた。
「コリーンの元へ行く。この件を話さなければならないからな」
アルフィーは黙って頭を下げる。
コリーンはやはり寝室にいるとのことだった。この寝室は二人の部屋になる予定なのだが、クロヴィスは一度もここで寝たことはない。
広くて寝心地のいい寝台に、コリーンはいつも一人で眠っている。
「コリーン、いるのか?」
寝台の真ん中がこんもりと膨れ上がっていた。
「コリーン……」
もぞもぞと塊が動く。