あなたの子ですよ~王太子に捨てられた聖女は、彼の子を産んだ~
 しかしそれは、ウリヤナ自身が拒んだ。それを聞いて、どこかほっとした自分がいた。
 それから数日後、ウリヤナは神殿を出て行った。もう、この王都にはいない。
 だからもう、大丈夫だと思った。
 聖女の地位も、王太子の婚約者という立場も、すべてはコリーンのもの。それを脅かすような者は存在しない。
 そう思っていたのに、イライラが止まらない。
 コリーンは爪をギリリと噛んだ。
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