溺愛執事は貧乏お嬢様を守り抜く
花束
[花束]
「お嬢様、どうぞこれを……」
「え?どうしたのそれ」
あれから1週間後、2時間目が終わった休み時間のこと。
紫音はどうしたことか真っ白な薔薇の花束を抱えて私の教室へやってきた。
「綺麗だね」
「……」
以前なら我が家の邸のあちこちに花を飾って楽しんでいたけれど……。
今は節約生活をしているから、そんな余裕はないはず。
でも、とっても綺麗な薔薇。
それに白は私が1番好きな色。
そしてそれを胸に抱く私のイケメン執事は王子様そのもの。
カフェテリアでの乱闘騒ぎで唇の端が紫色に腫れてしまっていたけど、ここ数日でだいぶ目立たなくなっている。
お医者さまからは傷跡は残らないだろうって言われたのでほんとによかった。
「キャ、見て見て。素敵」
「純白の薔薇が似合うわ」
周りの女子達が色めきたって、こっそりスマホで撮影しだすのも無理はない。
「お嬢様、どうぞこれを……」
「え?どうしたのそれ」
あれから1週間後、2時間目が終わった休み時間のこと。
紫音はどうしたことか真っ白な薔薇の花束を抱えて私の教室へやってきた。
「綺麗だね」
「……」
以前なら我が家の邸のあちこちに花を飾って楽しんでいたけれど……。
今は節約生活をしているから、そんな余裕はないはず。
でも、とっても綺麗な薔薇。
それに白は私が1番好きな色。
そしてそれを胸に抱く私のイケメン執事は王子様そのもの。
カフェテリアでの乱闘騒ぎで唇の端が紫色に腫れてしまっていたけど、ここ数日でだいぶ目立たなくなっている。
お医者さまからは傷跡は残らないだろうって言われたのでほんとによかった。
「キャ、見て見て。素敵」
「純白の薔薇が似合うわ」
周りの女子達が色めきたって、こっそりスマホで撮影しだすのも無理はない。