溺愛執事は貧乏お嬢様を守り抜く
カッコいい雰囲気の薫さんと紫音が並んでいると、かなり目の保養。


ていうか、あの2人なんだかお似合い？


ううん、そんなことない。
ただのお友達だよね。


ブンッて頭を横に振って否定する。


「あれあれ、ヤキモチかな？」


私の様子を見ていた晶ちゃんがからかってきたから、顔が熱くなる。


「違う違う。私、薫さんにヤキモチなんてやいてないから」


「若葉じゃなくて、紫音さんがってこと」


「ふぇ？」


間抜けな声がでたから、晶ちゃんにブフッて笑われた。


「紫音がヤキモチって？」


「だからさー、あの花束を送ってくれた人に紫音さんがいい気はしてないんだろうなってこと」


あ、そっか、そっちか。


「ヤキモチとかじゃないと思うけど……」


あれから紫音はカフェテリアでの出来事を、あんまり話したくなさそうに見えた。


天堂さんのことについても一切口にはださないし。思い出したくも無いってことかな。
< 163 / 341 >
表紙・目次

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop